「放課後の学校クラブ」とは、
放課後の学校をつくるために学校内に設立されるクラブのことである。
「放課後の学校」とは、いつもの学校が終わったあとに現れるもうひとつの学校のことである。

2011年9月21日水曜日

9月20日の活動報告



















活動初日、開始時間の一時間前から地域交流室を《放課後の学校クラブ》の部室仕様に準備していました。机をまとめたり、模造紙や特製の黒板を設置したり、入り口のドア上部にはクラブのプレートも取り付けました。準備中、隣の教室で活動しているという鉄道研究部にとても興味が湧いたので、「今日はどんな活動をするの?」など

部長さんにいくつか質問をさせてもらいました。すると、やっぱり「そっちこそいったいなにをするの?」と質問がかえってきました。「みんなで自分たちの学校をつくるよ。」やりとりのあとに、今度電車にのるときの最短ルートを時刻表をつかっておしえてもらう約束をしました。新しい部活動としては、先輩である鉄道研究部に新入りの挨拶をしたつもりです。

 開始時間の15分前、だんだんとメンバーが集まってきました。廊下においた模型や、ブータンや水戸での《放課後の学校クラブ》の記録写真をみて中に、すこし戸惑いつつもはいってくれました。だいたい15人程度あつまったところで活動をゆっくりはじめました。

 「とてもシンプルに言うと、自分たちで自分たちの学校をつくります。」驚きというか戸惑いというか、何とも言えない表情をした部員のみんな。話を次のようにすすめてみました。「学校をつくるには、何をつくらないといけないか意見を下さい。」そうすると思いのほか、手が挙がりどんどん黒板に意見が募っていきました。教室、校庭、優秀な先生、面白い先生、生徒50人、友達、時計、プール、などなど。自分たちがつくるとしたら何があったらいいかと考えが発展し、面白い発想も飛び出します。アトラクション、スタジオ、怪獣、ロケット。

 黒板がアイデアでうまったぐらいのところで、今日の活動の目玉「学校の地図づくり」をはじめます。星槎中学高等学校の中でもしかしたら自分たちの気づいていない部分があるかもしれない、それを探して知ることで学校づくりがのヒントになる。机に敷かれた大きな模造紙に、1階、2階、3階と部員みんなで分担して地図を描いていきました。いつもみているところだけどいざ地図にしてみるとなるとなかなか難しい。鉛筆で下書きをしながら、あーでもないこーでもないと議論しながら線を決めていきます。テープでその線をなぞっていけば地図のできあがり。3階班は地図ができて、実際に3階に探検に向かいました。放課後の学校クラブの部員アイテム「小さな黒板」を首にかけて、みつけたモノを絵に描きます。そしてその絵を出来上がった地図の上に置き換えていく。気づかなかった学校のすがたが浮かびあがってきます。

 一番大きい1階は苦戦を強いられ次回の活動にもちこしになりました。学校をつくるために学校を知る。まずはこのステップから《放課後の学校クラブ》は動き始めました。普段みんなが多くの時間をすごしている「学校」。いまここにあるにもかかわらず、あえて自分たちでもうひとつ「学校」を創ってみる。その経験、試行錯誤の繰り返しをとおして、当たり前の生活のなかに新しい感性が芽生えるかもしれません。

 怒濤の2時間がすぎて、元通りの地域交流室に戻すために片付けをしました。

これからしばらくのあいだ、放課後の時間だけ出現する不思議な部活動《放課後の学校クラブ》が星槎中学高等学校の日常とご一緒させていただきます。

(放課後の学校クラブだより第一号より抜粋)

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